神無月と仏教 ~秋の深まりを感じながら~
みなさま、こんにちは。仏教普及会 釈です。豊中・大阪で浄土真宗の僧侶として、日々皆さまの心に寄り添いながら、葬儀の大切さをお伝えしています。
さて、とうとう10月に入りましたね。10月といえば旧暦で神無月。今回は「神無月」と仏教との関わりについてお話ししてみたいと思います。

神無月とは
神無月(かんなづき)は旧暦の10月にあたる月のことを指します。「神無月」という言葉を聞くと「神様がいない月」と思われる方もいらっしゃいますが、これは少し語源が複雑です。
全国の神様が出雲大社に集まるため、各地の神社には神様がいなくなる、という意味から「神無月」と呼ばれるようになったのです。逆に、出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれます。
仏教と神無月
仏教では「季節の移ろい」を大切にし、自然の中での気づきや感謝の心を育むことを大切にします。神無月は、秋の収穫を迎える時期でもあり、仏教行事と重なることが多い季節です。
例えば、寺院では秋の彼岸会(ひがんえ)が行われます。彼岸は春分・秋分の前後に先祖を供養する行事で、私たちが日々の生活で忘れがちな「命のつながり」や「感謝の心」を見つめ直す良い機会です。
また、秋の夜長は仏教の教えを学ぶ時間にもぴったりです。心静かに仏典を読んだり、瞑想を行ったりすることで、季節の美しさと心の安らぎを同時に味わうことができます。


秋を感じる仏教の智慧
神無月のこの時期は、日ごとに日が短くなり、自然の移ろいを感じやすくなります。仏教では、こうした自然の変化を通して「無常(ものごとは常に変化する)」という教えを学びます。
落ち葉が風に舞う景色を眺めながら、私たちも日々の出来事や人とのつながりの大切さを思い返す時間を持つことができます。忙しい日常の中で、ふと立ち止まり、秋の深まりを感じることこそ、仏教が伝える「心のゆとり」に通じるのかもしれません。
今年の神無月も、秋の風情を楽しみながら、心静かに過ごしてみてはいかがでしょうか。
皆さまが心穏やかに過ごせる神無月となりますように。
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