お布施の75%が葬儀社の手数料になっている?!

皆さま、晩秋の候、いかがお過ごしでしょうか。仏教普及会の釈です。大阪・豊中も朝夕は寒さが増し、冬の気配を感じる季節となりました。
季節の変わり目は体調を崩しやすい時期でもありますので、どうぞご自愛ください。

近年、葬儀の際に僧侶を自分で探すのではなく、葬儀社が手配するケースが増えています。先日、ネット記事で「お布施の75%が葬儀社の手数料になっている」という内容が報じられていました。


僧侶として葬儀に携わる立場から、この問題について感じたことを、この記事を紹介しながらお話ししたいと思います。

葬儀業者が受け取る「お布施75%の手数料」

朝日新聞の記者が入手した資料によると、首都圏の大手葬儀社が僧侶に配布した「お布施額表」には、施主が支払う総額の75%が葬儀社の手配手数料として設定されていました。


お布施額表の実例

  • 火葬式(直葬)…総額10万円のうち、お布施2万5千円、手数料7万5千円
  • 通夜なしの一日葬…総額20万円のうち、手数料15万円
  • 家族葬…総額30万円のうち、手数料22万5千円
  • 初七日・四十九日法要…総額6万円のうち、手数料4万5千円

いずれも一律75%が手数料となっており、遺族への説明が十分に行われていないケースも見られると言われています。

実際に起きたトラブル例

檀家の一人は、ネット広告で「家族葬50万円」と表示されていたため契約したものの、見積書を見ると4倍の200万円に膨れ上がっていたそうです。
住職が葬儀社と交渉した結果、最終的に70万円まで値下がりしたといいます。




ネット広告の「安さ」に潜む落とし穴

神奈川県仏教会では、傘下の寺院や檀家向けにパンフレットを作成し、安易にネット広告の金額だけで葬儀を決めないよう注意を促しています。
「安そうに見えて実際には高額」というケースが全国的に増えているため、事前の確認が重要です。

葬儀の費用は、不透明な部分が多く、遺族が知らない間に高額な手数料が上乗せされていることもあります。
葬儀を依頼する際は、料金の内訳や僧侶へのお布施がどのように扱われるのか、事前にしっかり確認することが大切です。

不安な点があれば、信頼できる寺院や葬儀の専門家へ相談して、納得のいく形で送りの儀式を行っていきましょう。

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